カテゴリ:mayoto study( 74 )
図書館マーケティング 33  「ダンボール会議」                     
参考資料 「マーケティングスキル」日経MJ 2007/3/10

「ダンボール会議」
会議といえば・・大きなダンボールを壁に立てかけ、みんながわいわいとしゃべりながら落書きをする。これがいまどきの当たり前。と言っても幼稚園のままごとではない。建築家馬場正尊さんのミーティング風景だ。
馬場さんは博報堂を経て古ビルのユニークな改装建築家として独立した人。斬新なアイデアに必要なのがソフトなオフィス環境ということで畳大のダンボールを壁に立てかけ、それぞれが自由にアイデアを出すブレーンストーミングを行う。アイデアはその場で紙に書いて、貼り付ける。巨大なノートに、これまた巨大なポストイットを貼り付ける感覚。話を進めながら、アイデアをてきぱきととグルーピングしていく。時間が来れば、そのまま壁に立てかけ、次回にまた持ち出して会議の続きを始める。人間は物事をかなりビジュアルで記憶するという性質を利用した合理的な方法らしい。電子掲示板ではなくダンボールを使うことで、隙がありゆるい感じになるのでリラックスしていいアイデアが出るという心理効果も狙っている。
最近は食事をしながらとか、畳の部屋で会議をする会社も多く、形式より結果が大事という風潮だ。進行も司会ではなく、ファシリテーター(中立な立場の会議促進者)が会議をデザインして執り行なう。会議といえば会議室でレジュメ通りにと言うパターンばかりでは革新的な斬新なアイデアを考えたり、発言したりするきっかけがない。日進月歩の世の中を見渡し、利用者のニーズにあったサービスを考えるために、まず形からやってみるのもいいではないか。ダンボール会議は童心に返ったようで楽しそうだ。
図書館で働く人たちは真面目すぎるような気がしているのは、私だけだろうか?赤ちゃんから、お年寄りまで、さまざまな利用者になりきって、それぞれの視点から図書館のことを考える。そんな会議をしてみたら、きっと新しいサービスが生まれるに違いない。
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by tsuji_bunbun | 2007-05-26 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング 32  [改めまして」                    
参考資料 「接客招福の法則」日経MJ 仲間を称える名鑑

「改めまして」
利用者が司書の名前を何人知っていると思いますか? ほとんどの人がひとりも知らないかもしれません。えっそんな!と思うかもしれませんが、ネームプレートって、案外字が小さくて読めないものなんです。それに、本の貸し借りだけでプライベートな会話をしなかったら、名前が印象に残らないものなんですよね。その代わり、お顔は「あ、図書館の」と言うくらいの印象があると思います。
そこで「改めまして」ということで、司書の自己紹介をやってみたらどうでしょうか。こんな方法があるんです。俗に言う他己紹介。「子どもの本の王様といえば、木村さん」「村上春樹のことなら、井口さんが一番」「見た目に似合わぬ大食漢、図書館一の食いしん坊大原さん」なんて感じで写真入パネルを展示するのです。だって、自分の写真の横に自己紹介を書けって言われても困ってしまいますからね。これだったら、誉められて自分も嬉しい感じですね。読んだ人にも人となりが伝わりやすいと思います。
ある企業では「日本一のスタッフ名鑑」を作っているのだそうです。それもちゃんとカラー製本して。そんなことして何になるのかと思いますが、この会社のモットーが「お客さんや社内の仲間を喜ばせる」というので納得しました。人を誉めると、その人のことが好きになりますからねと言う理由で始まったプロジェクトのおかげで、社内の作業効率が高くなり、助け合いが多くなったということです。社内マネジメントのお手本のようなあっぱれな話でした。
さて図書館、自己紹介や他己紹介だけでなく、利用者の名前を覚えておいてなにげなく「池田さん。おはようございます、良いお天気ですね」なんていえば、図書館ファンが増えること請け合いなんですがね。
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by tsuji_bunbun | 2007-05-20 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング 31  レンタル図書館長
参考資料 「食を考える」日経MJ 2007/3/7

「レンタル図書館長」
プロ館長貸します。期間6ヶ月から。費用80万/月。実働日数25日×7時間+@。館長、図書館コンサルタント兼務。館長、司書業務をこなしながら、図書館の体質改善とシステム変更を提案。図書館サービスの向上により、利用満足度を上げる。「こんな広告が出た」としたらどうします?
月80万は高いなあ。でもプロ館長って書いてあるし、コンサルタントとも同時にやってくれるのなら、その位はかかるのかなあ。でも、プロ館長って何だろう?なんで、図書館館長を貸すんだろう?体質改善ってどんなことなのかな?でも、図書館のサービスがよくなるなら、税金を使う価値があるから頼んだほうがいいかも・・・。
おや、おや、市長さんはレンタル館長の広告を見て、ずいぶん悩んでいるようですね。レンタル図書館長は、まだ始まったばかりの事業なのでご存じなくて当たり前です。もともとは飲食店にプロ店長を貸し出して、店の経営を立て直すというビジネスモデルから生まれた事業です。館長業務を徹底的に教育し、店舗の再生を支援する。日常業務をこなしながら、サービスを分析し、その解決策を練り、実践する。例えば、オフィス街で宴会が取れないのは、チラシをまいても郵便受けで廃棄されお客さんに情報が届いていないことを分析し、固定客に宴会を営業する方法に切り替える。宴会の幹事になりそうなお客さんと名刺を交換し、情報提供したり割引をしたりすることで顧客を確保していく。結果はすぐに出て前年比20%増しになった。プロ店長は単なる経験者ではなく、経営知識があって、日々改善するアイデアを持てる人材だ。100人のプロ店長を抱えているが、稼働率は95%ということだ。
今、必要とされているのは「経営感覚」。飲食店だけでなく、病院の経営も病院経営を学んだプロが担当する時代になっている。アメリカだって、図書館長がヘッドハンティングされたり、スキルアップして移動しているのだから、もうすぐ日本でもこんな風景が珍しくなくなるかもしれない。それが良いか、悪いかは神のみが知る。
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by tsuji_bunbun | 2007-05-15 08:00 | mayoto study
図書館マーケティング30  労働密度                 
参考資料 日経「時間術」2007・3・5

「労働密度」
マクドナルドの社長原田泳幸さんの一日の濃いこと。報告や指示は廊下やエレベーターで聞くし、移動のための車の中に社員を同乗させて結論が出たら、そこで下車させることもあるらしい。時間を無駄にしないため昼食は秘書がお弁当を準備し、考え事をしたり、打ち合わせをしながらの食事。通常の会議は30分で終了。なぜならマクドナルドの会議は情報共有や議論の場ではなく「創造の場」だから。他の時間も押して知るべしだろう。
「そんなに急いでどこへ行く?」と聞きたくなるが、仕事は集中して効率的にやるのがモットー。オンとオフを区切るため午後6時以降は会議をしないのが原則なのだ。自分だけでなく、社員も同じペースで動いているらしく2月からは本社では6時以降の残業を禁止した。
こんなに労働密度の濃い仕事ってあるだろうか?これがベストとは言わないが、自分の時間管理も、もう少し何とかなるのではないだろうかと思わざるを得なかった。仕事の緩急にも変化をつけられるかもしれない。誰かがペースメーカーになれば、みんなのペースも上がっていく。時間もきっちり計って有効に使えば、結局、自分がリラックスする時間や家族サービスや自己投資でスキルアップが出来るのだから、仕事への貢献度も回りまわってまた高くなる。オンはオン、オフはオフ。一生懸命やれば、遊びもまた楽しいんじゃないかと思う。
図書館は成長する有機体。仕事が増える事はあっても、なくなることはない。あれもこれもやりたいのだが、時間がねぇ・・。そう、勤務時間が決まっているのだから、その中で何とかするしかない。時間はまだお金のように管理されていない。案外それぞれのペースで消費されている。どこかに無駄がないか、細切れな時間を上手く集積できないか、緊張と集中を上手く利用して仕事を効率的に行うことが出来ないか、などなど「時間管理」について、みんなで考えてみるだけでも何か効果が生まれそうだ。
生まれた時間は是非、利用者とのコミュニケーションに使ってください。見ているだけで、忙しそうな司書さんではサービスを受けるのも気がひけます。
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by tsuji_bunbun | 2007-05-11 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング29  デザイナーズ図書館                  
参考資料 日経「病院は快適空間」2007/3/4

「デザイナーズ図書館」
デザイナーズという枕言葉のついたマンションが流行った時期があった。機能よりデザイン、おしゃれ感を重視して住みたい若者向けのマンションだった。今、病院が変わり始めている。ロビーに流木のオブジェが飾られ、カーペット敷きの廊下が続き、病室にはホテル仕様のベッドが置かれ、全室オーシャンビューがうたい文句の南国リゾートホテル風「くじらホスピタル」。
白く無機質なイメージの病院がデザインを重視し始めたという。院長曰く「病院は非日常空間。なるべく自宅と同じように生活できる環境が重要」。患者に心地よい安らぎのデザインで病院を設計し、患者の人気を得て収益性の高い病院を経営を目指す戦略だ。快適に生活できると患者の評判もよく、癒し効果があるのか入院日数が減ることもあるらしい。
昔と違い自宅の住宅レベルがぐんと上がっている。ホテルに宿泊することも多く、病院の殺伐としたインテリアに不快感さえ感じることもあるのが現代人ではないだろうか。
さて、図書館はどうなのか?最近の滞在型にデザインされた図書館は明るく、居心地の良い空間デザインがなされているが、古くて汚い図書館もまだ多数存在しているようだ。市庁舎は新しいけど,図書館が古いままなんてことも多いのではないだろうか。この新聞記事のタイトルは「患者の視点を生かしたデザイン 病院は快適空間」というもの。デザイナーズの作る図書館で「利用者の視点を生かしたデザイン 図書館は快適空間」なんて記事を待ち望む今日この頃である。
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by tsuji_bunbun | 2007-05-08 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング 28  大人の部活                
参考資料 「おじゃまします くらしルポ」西日本新聞2007/2/11

「おとなの部活」
福岡市博多区の銀天街商店街の一角に、空き店舗を利用したたまり場「そよかぜ倶楽部」がある。2階建て150平米の元店舗には食堂や喫茶、カラオケやマージャン、囲碁、映画鑑賞、ヨガなどのサークルが定期的に開かれる。利用者は近所に住む60~70代の人たちだ。
「おとなの部活動」のようなものらしい。それはそれは、きっと楽しいだろうと思う。
本当は公民館を居場所としてこんなことができたらいいと思うのだが、公立と言うことでなかなか管理が厳しい。図書館もそうはいかないだろうと思う。でも、こんな楽しそうなところを見逃しちゃいけない。ここに図書室を作るのです。今まで、子どものための文庫と言うのが各地にあったけれど、これからは高齢化社会、高齢者にとっても身近に本があれば利用しやすいに違いない。利用者層が限られているから、関心の高い本も選びやすい。図書館の本を団体貸し出しして図書室に本を並べて、元司書なんかがボランティアで読書の話し相手になったらいいのにと思う。本の話をする友だちは案外少ないものだ。図書館じゃないんだから、お茶でも飲みながら世間話風の読書会をしたり、仲間内のペンクラブなんかがあって文集を出したりしたら、もっと部活っぽくていい。
図書館に来てくれない人が居るなら、居る場所に本をもって行く。本を読む楽しさ、図書館への興味を伝える。図書館へ来てもらうのはその後だ。本を読む楽しさを忘れている。そんな人たちがたくさん居るのだ。さまざまな場所できっかけを作っていくサービスと言うのもあっていいのではないかと思う。
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by tsuji_bunbun | 2007-05-04 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング26 文化離婚                 
参考資料 日経「」

「文化離婚」
 熟年離婚の原因は夫婦の文化格差にあると聞いた。お~~、なんかそうかも。バブルの波に飲み込まれた男たちは、仕事一点張りの会社人生で、音楽も聴かず、演劇や映画も見ない。仕事漬けで定年を迎え、仕事以外の自分を探すことが出来ずにしなびていく。それに対し、バブルに乗った女たちは、有り余る時間と豊かなお財布で文化を楽しみ、自分探しをしてしまった。何かしら好きなことのある彼女達は生き生きと忙しいのだ。
今までは、会社があってお互いの均衡がとれていたが、家に居るばかりの男は持て余される。会話がぽつぽつ途切れる夫婦関係は要注意。会社を離れて生きるとき、大切なのは「自分の思い」。あなたは何が好きで、何がしたいの、何のために、誰のために生きているの・・・と聞いても、なんとも答えがない。いったいどうしたいのよ?と言いたくなるが、それが男たちには分からないらしいのだ。でも、それは女だって分からなかったことなのだ、ついこの間まで。女だって、あちこちで躓いて、踏んだりけったりされて、やっと見つけた私の世界、ここにたどり着くまでどんなに時間がかかったか。男たちの自分探しはここからが本番。
「そんな時、お役に立つのが図書館です」なんちゃって。池波正太郎も「おとなの男が遊ばない国の文化はだめになる」と言ってます。町に出て、自然の中で、遊ぶ文化もあるでしょうが、図書館でも遊んでみませんか。男の文化度を上げるには、更なる知性や教養も必要です。地域社会はボーダーレスな組織、会社のように決まった席などないから、自分でポジションを見つけていくしかないのです。好きなことを研究して、仲間を作って、生きがいのある毎日を過ごすのがコミュニティの文化人の証です。図書館で自分磨きして、ウチの亭主すごいわって、文化離婚なんて吹き飛ばしちゃいましょう。リタイアしたら悩む時間がもったいない。「まず、図書館へ」のキャンペーン。
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by tsuji_bunbun | 2007-04-26 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング25        「かたらんね」  
図書館マーケティング25            
参考資料西日本新聞2007/2/16 「博多部まるごと博物館に」

「かたらんね」
 かの有名なキャナルシティの裏通りに博多祇園山笠の櫛田神社で知られる博多部がある。古い寺や神社が立ち並び、立派な門構えや土壁がなんともいえぬ日本の情緒をかもし出している。「なんか落ち着く~」と日本人なら絶対に思うようなたたづまいを残す町並みだ。  
古い話だが江戸時代の開国から149年、戦後62年間、西洋を目指し続けた日本で21世紀の浦島太郎が夢から覚めたとき、私たちの「日本」は砂の城のように崩れ去ろうとしていた。大都市は国際化され世界レベルに発達したけれど、その周辺で日本の文化は誰にも振り向かれずにぼろぼろと崩れ去ろうとしていた。これは大変、何とかしなければと立ち上がったのが「はかた博物館」を企画した立石さんである。
築100年を越す商家に生まれ育ったが、ここに来てやっと空洞化や少子化で情緒ある街並みが消えかかっていることを痛感した。昨年、自宅を公開したところ約300人が見学したと言う。そこで、歴史の宝庫である町全体を博物館に仕立てようと考えた。住民たちが学芸員となり、文化や建物の魅力を語り継ぐ構想だ。現在は「はかた博物館」の展示品である旧家や史跡に分かりやすい説明表示板をつけるアイデアを練っている。豊臣秀吉が茶の湯を楽しんだ屋敷は「大公秀吉様毛利様ご来店!純喫茶「神屋宋湛邸」!。うん、おしゃれ。
 私もそんな楽しそうなことしてみたい。図書館をこんな風に作りたいのだ。過去の蓄積の大切さに気づいた住民たちが、未来のためになにかできることはないかと思い立つ。過去を保存するのに、どうしても図書館が必要だと一人一人が力をあわせて図書館を作り始める。ほんとうの図書館は、誰かが作ってくれるものではなくみんなが作るもの。自分達の言葉で、自分たちが使いやすい図書館を作っていく。そうでなくちゃ意味がない。「図書館作るけん、あんたもかたらんね(一緒にやりませんか)」。
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by tsuji_bunbun | 2007-04-22 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング24  心の病院
参考資料 日経新聞2007/2/16         文化「患者図書館は心に効く」

「心の病院」
 病院の中で図書館を見たことありますか?「ない」。そうでしょうね、日本にはまだ、5箇所しか司書の居る本格的な患者図書館はないのだそうです。でも外国では病院にあたりまえに、患者図書館があるらしいんです。
 病院で医者の説明を聞きながら思うのは、自分の無知。子宮や肝臓がどんな形で、どんな働きをして、どんな性質を持つのかなんて、今まで健康だった私にあまり興味がなかったこと。急に大変です、病気ですといわれて、いろいろ説明されても(たとえそれがどんなに丁寧でも)わけが分からない状況で、うなづいていることもしばしば。うなづいているからって、理解できているわけじゃないんです、先生。こんなこと聞いちゃいけないんじゃないかとか、話が難しすぎて質問すべきところも分からない状態だったりするんです。
でも、何よりも必要で大切なのは自分が自分の病気を受け入れる時間ではないでしょうか。まず、病気であるというショック状態から立ち直り、自分自身が納得できるまで病気のことを知る必要があります。基本的に医師が想像している患者の医学知識と患者の知識レベルは全く違うんじゃないかと思うんです。インフォームド・コンセント(充分な説明による合意)を受ける前に、素人向けに解説された医学書や闘病記なんかも読んでみて、いったいこれから自分がどうなるのかと言う想像の上で、状況説明を受けたほうがよくないでしょうか。それに、病気を心配するのは患者本人だけではなく、家族も患者と同じくらい病気のことを知りたいし、知らなければならないのです。病院内に、医学的に信用できるレベルの図書館があれば、情報を共有できてとても心強いと思う。
また、病院には怪我の人もたくさん入院しているし、子どもたちも多いんです。入院の暇つぶしに、心を癒すために利用できる図書館(web情報、CD・DVDも含む)があればどんなに救われるでしょう。そこには専任の司書が居て、病気の専門家でもあって自分の病気について親身に情報を探してくれたり、心を癒す本を紹介してくれたらどんなに嬉しいことかと思います。まあ、なんと良いことだらけなのに「なぜ、作らないのかな?患者図書館」。
 それは図書館を作って、司書を雇えば経費がかさむでしょう。でも、患者がどんなに不安かを知れば、病院に図書館があることでその病院の価値が上がりますよ、なんてったって図書館は心に効くんですから。たかだか150平米のスペースと司書が一人がいれば充分だといわれている患者図書館。病気になれば「あったらいいな~」とあなただって思うはず。
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by tsuji_bunbun | 2007-04-18 00:00 | mayoto study
図書館マーケティング23 こころの在り方                   
参考資料 日経新聞夕刊 2007・2・1 「こころ」メセナを担う

「こころの在りかた」
 「結局、文化というのは人間のこころの在りかたに帰着する。今より、よりよく生きようという人の生き方そのものが文化だと思う」と思わず、拍手したくなっちゃうような文化論を語るのは、東京写真美術館館長の福原義春さん。館長就任後、わずか3年で来館者を2倍の40万人に倍増させたコトで有名だ。その前身は、資生堂の名誉会長。3代目として帝王学を学んだ経営者である。再建のコツはと聞かれても、やるべき事をやっただけとそっけないが、企業経営から見たら行政の経営は普通にやっただけでも十分な業績がでるのだろう。
でも、そのなかで美術館のミッションを職員に理解させたことが一番大きな功績なのではないかと思う。美術館や図書館をはじめとして、行政は今、何をなすべきかというミッションに埃がかぶって見えない状態だ。美術館のこころの在り方について「一枚の写真を見て人生が変わったとか、生きる元気が出てきたとか、来館者がそんな風に思える展覧会をやろうじゃないか。そういう姿勢でやっていけば、必ずリピーターになってもらえる。それが写真文化を普及するということではないのか」と語ったとか。ここをしっかり示せば、有能な職員には、なすべきことは自然に分かるはずなのだ。2006年の日経新聞による美術館の実力調査では「AAA」ランクだという。
 福原さんは資生堂時代から社員にA面だけでなく、B面の行き方も磨けと指示してきた。仕事だけで生きていくわけではない、プライベートな生活も大切である。そのB面生活で得たものがビジネスの燃料として役立つことも往々にしてあり得るのだ。魅力ある人間は、必ずしも仕事一筋ではない。多面的な人間にこそ魅力を感じるということだ。
バブル時代の流行のメセナから、CSR(企業の社会的責任)の一環として、メセナは本物の時代に入った。消費者はメセナを十分評価している。社会に喜びを与えられない企業は淘汰されていく時代になったのだ。それは資金の問題ではない、例えば、施設を稽古場に開放するなどアイデアしだいで出来ることはたくさんあるのだから。
最近の傾向から行くと、企業に「公」が含まれ始めている様に思うが、行政の「公」はみなおさなくてもよいのだろうか。写真美術館のミッションがあいまいだった様に、図書館のミッションも改めて、磨きなおさなくてはならない時期に来ているようだ。図書館の支持者は、図書館の進路を知りたがっている。評価し、応援したがっている。これから始まる「市場化テスト」は官民両者に大変厳しいものになると思われる。準備万端、しっかりとミッションを磨いておきたいものだ。
 
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by tsuji_bunbun | 2007-04-13 00:00 | mayoto study



Mayoto Staudy の時間です。見学や研究でマヨトを具体的に考えていきましょう!
by tsuji_bunbun
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