図書館マーケティング  14  ことづて                 
参考資料 日経新聞 2007・1・18 「ことづて」

「ことづて」
 近畿大学民族学研究所助教授の野本寛一さんの「ことづて」を聞いた。民族学の世界には教育や食、環境や女性のあり方など、私たちが忘れかけている、豊かな知恵がたくさんあるという。先人達の「ことづて」を見つめなおし、生かすことは出来ないだろうか。
 ほんの少し前まで日本中に多彩な文化があり、暖かい心配りが行き届いていた。たとえば、長野県のある地域では季節ごとに年上の子どもが小さな子どもを引率して山に入り、草花や木の実を採っていた。上の子が下の子たちに採り方や場所を教え、採ったものはみんなで分配した。家で飾る花、お盆にお供えする花を採るのはこのような子供たちの役割だった。また、キノコ採りに行けば年寄りに「小さいのは残してきたか」と訊ねられる。こんな風に子どもたちは、手伝いをしながら自然や祖先を敬う心を学び、生き物と心から触れ合ってきた。家庭はもちろん、地域とその生活が一体となって子どもを育んでいただという。
 しかし、昔を再現できるわけがない。今、私たちが生活の中で出来ることを、先人の文化と言う無言の「ことづて」からエッセンスとして踏襲していかなければならないのではないだろうか。そのために、まずやるべき事は「調査」だ。地域や風土に育まれた生活の知恵が、それぞれの土地に芽生えた文化だと思う。何処かの誰かの文化では、この地に芽吹くことが出来ない。自分たちのまちの文化を聞いて、書いて、記録する。録画して記録する。そんなアーカイブ作りが必要だ。自然条件から生まれた知恵、歴史的要因から生まれた文化、経済から見えるまちの時代絵巻などの過去の上に、成り立つ現代を見据えて、未来を描かなくてはならない。急速な高齢化を迎えた今、明治、大正、昭和を残す作業は、急がなくてはならない作業だ。これは、これからクローズアップされる図書館サービスは地域資料の収集ではないだろうか。
予算がない、人がいない。まず頭に浮かんだのはその問題だろうと思う。それは確かに問題だが、まちの文化を守る、育てる、記録するという20世紀の礎を保存する大切な役割の重要性を考えれば、図書館が市民に、政治に、役所にプレゼンテーションする気概が必要ではないかと思う。待っていても何も始まらない。気づいた人から、言い始める、やり始める。そして私たちは新しい文化を創り始めようではないか。
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by tsuji_bunbun | 2007-03-07 00:00 | mayoto study
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