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7 『新世紀書店』自分で作る本屋のカタチ 北尾トロ・高野麻結子 ポット出版
 ありました~ イギリスにMAYOTOのような町があったんです!

BY北尾トロ
本屋が衰退していって、一部の大型書店とネット書店しかやっていけないような世の中など、自分にとってつまらない。耐えられそうにない。
そして思う。もしかすると、これまでは本屋がもっている大きな可能性のうち、ごくわずかなものしか使われなかったからではないのか。実は、今ある本屋とは違う形の新しい存在の仕方に気が付いていないだけではないか、と。

「新世紀書店」は2004年秋、パルコ渋谷地下にあるロゴスギャラリーに2週間だけオープンした実験店舗だった。これが書店の新しいモデルだというつもりはない。むしろ逆。
たったこれだけのことしか出来なかったという思いが強い。

 掲示板で集まった本屋へのリクエスト
  ①売り方
  オークション・オーダーメイドの書籍・オリジナルフェア・古書へのレビュー書き込み
  ②過ごしやすさ
  試読室・畳敷き・坐れば本が運ばれるお任せ・大人のための朗読会・cafe
  ③サービス
  使える本屋(探している本があるかどうかがすぐ分かり、取り寄せが早い)
  書籍コンシェルジェ・荷物の預かり・託児


そんな僕が出かけたのが、本のリゾートといわれる ヘイ・オン・ワイ だ。
1961年に1件の古本屋から始まった本の町は、45年たった今では30件以上の古本屋が軒を並べ数百万の在庫がうなる古本のメッカになった。古本屋の合間には肉屋があったり雑貨店があったりして、単なる観光地ではなく人が暮らす場所だ。アウトドアショップやパブやレストランもある。実はこの本屋は、町の集客力に目をつけ観光事業に力を入れようとする議会と対立し、役人の手を借りず民間の手で事業をおこなってきた。だから、安っぽいテーマパークにならずに済み、独立性が保たれている。

ヘイの書店がすごくおしゃれだとは思わない。内装にお金を掛けている感じもしない。デモ、ここには独特の温かみがあって、とても居心地がいいのだ。清潔であること、古い建物を大事に使っていること、照明の具合が程よいこと、スタッフの商品価値が確かなこと。値段が手ごろであること、店構えや色使いから町全体をひとつの大きな『店』と捉え、突出しすぎないように気をつかっていること。訪れる客が求めるものは、これで大体満たされる。

ロンドンから200キロ、山間の小さな町にたくさんの書店があり、それが人気になるなんて誰が予想できただろうか。人口が大きな町でなければ書店は成り立たない。地方では仕入れが出来ない。そんな常識をここは打ち破った。


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ヘイオンワイが本の理想郷になるまで45年の歳月がかかっている。
1件の古本屋が種をまき、じわじわと根を張って大樹を育てた。
ヘイオンワイを作ったリチャード・ブース氏の信念の仕事だ。
図書館サービスがすぐには完成しないのと同じで
想いが人に浸透するというのは本当に時間がかかるものなのだ。
リチャード氏が手間隙をかけたからこそヘイオンワイが歴史になっていった。
図書館は100年の計であるという言葉が、重くのしかかる。
でも、図書館は建物じゃないということがしっかり分かった。
そして望まれるように作っていけば、それでいいんだということも。
北尾トロさんも本のある気持ちの良い場所がほしいという気持ちでいることが分かった。
多分、もっとたくさんの仲間がいるであろうということも・・


MAYOTO STUDY
ヘイオンワイからMAYOTOが学んだこと

1 ゆっくりやれ
ゆっくりやればいい。急いだって同じ。
どうせ50年はかかる仕事なのだから。

2 気持ち良い
気持ちよくやろう。心地よく作ろう。
そんな場所がみんな大好きなんだ。
by tsuji_bunbun | 2006-11-29 00:00 | mayoto study
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Mayoto Staudy の時間です。見学や研究でマヨトを具体的に考えていきましょう!
by tsuji_bunbun
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